先日、「ケナフ」と「エコパルプ」の表記がされていたノートを見つけました。一般的にケナフは環境にやさしい素材として知られていますが、実際にはケナフの環境貢献性については賛否両論あります。たとえば下記のような事が挙げられるかと思います。
ケナフが環境を改善するかもしれない効果。
- 非木材製紙である(→木材の使用を軽減させる)
- 生長の速度が速い(→省スペース・効率的な生産)
- 多様な製品展開が期待できる(→将来性が高い)
- 二酸化炭素吸収能力が高い
- 外来種(ケナフ)がその場の生態系を破壊する危険性
- 製品加工する際に発生する二酸化炭素排出量
- 原産地から輸入する際に発生するグッズマイレージ(重量×移動距離で二酸化炭素の排出度を計る指標)
つまり、本当に製品が環境にやさしいかどうかを調べるためには、まず原産地を考慮する必要があり、その次に原産地からのグッズマイレージを測定する必要があり、さらに他の代替材を利用した場合と比較する必要があります。それを踏まえて、今度は製品の製造工程も考慮する必要があり、「ケナフ」という表記だけでは環境にやさしいと判断できそうにありません(このノートの場合は「エコパルプ」という基準が採用されているので、比較的判断しやすいかもしれませんが)。
以上のことは、他の環境素材でも同じことが言えます。製品が本当に環境が良いものかどうかを判断するには、製品の上流から下流に至るまでのすべてを考慮して判断する必要があります。特に原産地の表記は多くの判断をもたらす材料となるため、これからの環境製品には必須になるかもしれません。
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